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ギャッベのサイズと織りランク
カテゴリー:手織り絨毯ギャッベ
イラン遊牧民の手織り絨毯ゾランヴァリギャッベのサイズについてご紹介いたします。
リビングサイズ、ラグサイズ、玄関マットサイズや座布団サイズなど、ある程度大まかに種類分けはされているのですが、一枚一枚手織りの絨毯ですので、同じサイズカテゴリーでも大きさは多少違います。
それは織り目の細かさにも言えることなのですが、織り目の細かさは”織りランク”として種類分けされていますが、織り子さん個人によっても多少の違いがありますので、同じ織りランクでも織りの細かさや厚みも多少違ってきます。
最近では全体の総称としてギャッベと呼んでいますが、織りランクの一番目の粗いものを”ギャッベ”と言います。その次に細かくなるのが”アマレ”。さらに細かくなると”カシュクリ”という名称になります。
ゾランヴァリの織り子さんは、近年では織り技術が上がって”ギャッベ”は少なく”アマレ””カシュクリ”が多くなっています。また、ギャッベの最高峰で非常に細やかな織りの”ルリバフ”があります。
織り目が細かいものになっていくと相対して厚みが薄いものが多くなっていきます。これは、織り目が細かくなると使う羊の毛の量が多くなるので、絨毯全体の重さが比例して重くなってしまうため、それを軽減させるために厚みが薄くなるのです。
ですが、厚みが薄くても非常に目が詰まっていますので、浮遊感があり踏み心地はしっかりとしていて薄さを感じさせません。
リビングサイズのパルデとドザール
一般的にリビングによく置かれるサイズは2サイズあります。
大きい方の”パルデ”という種類は幅が170cm前後、長さは240cm前後あります。
もう一方は”ドザール”という種類のリビングサイズで、幅が150cm前後の長さは200cm前後でパルデよりも少し小さめです。
一般的な3人掛けのソファーのサイズは横幅が200cm前後が多いので、ちょっとはみ出してゆったり目に敷く場合はパルデ、ソファーと同じ幅位のドザールも人気です。
ラグサイズのザロニム
”ザロニム”という種類は幅100cm前後の長さ160cm前後の定番のサイズです。マルチに色んなシーンで活躍しやすいサイズで人気です。
ソファーの前に控えめに敷く場合や、プライベートルームのベッドの脇、書斎机や勉強机の下に敷く事も。
ロングサイズ
サイズは幅が40cmの長さ120cm前後のものが多いのですが、もっと幅が広いもの、長いものもあります。
こちらも人気のあるサイズで、ベッドの足元や、贅沢にキッチンマット、タペストリーのように壁に掛けて飾られたり、ソファーやベンチのシートとして置かれる方もいらっしゃいます。
廊下敷きとしても人気があり、玄関からリビングにかけてギャッベを踏みしめていくと仕事後の疲れた身体を癒してくれるのでお奨めですよ。
玄関マットサイズのポシティとザロチャラク
厳格な玄関マットサイズという決まりはないのですが、サイズの種類は2種類あります。
小さい方の”ポシティ”は60cm×90cm前後です。こちらのサイズは、初めてギャッベを購入されるファーストギャッベとして人気です。
玄関マットとして使われる方が多いです。ギャッベは基本的に縦柄が多いのですが、日本では玄関マットは横向きに敷くが多いので、最近は縦柄だけでなく横柄のギャッベも出てきました。
大きい方の”ザロチャラク”は80cm×120cm前後のサイズです。
こちらも玄関マットとして縦長に敷いたり、書斎デスクの下や勉強机の下にも人気のサイズです。
座布団サイズ
サイズは35~40cm前後の正方形が多く、ダイニングチェアの上に置いて座布団として使用したり、絵のように壁に掛けて飾られる方も多いです。小さなサイズですのでプレゼントにも人気です。
終わりに
昔はざっくりとした織り目の粗いものが多かったですが、最近では風景を織り込んだランドスケープ柄やカシュクリなど非常に織り目の細かい繊細な柄のものもたくさん作られています。
カラーも、紫色はイスラムでは神聖な色とされていてギャッベにも使われることはありませんでしたが、ヨーロッパでは高貴な色として紫色は人気があります。その為、最近ではギャッベにも紫カラーが出てくるようになりました。
時代とともに変化していくゾランヴァリギャッベ。昔ながらの素朴なギャッベも充分に素敵ですが、現代的な目新しいギャッベにもワクワクします。ギャッベは本当に奥深い絨毯です。