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ギャッベが生まれた国、イラン
カテゴリー:手織り絨毯ギャッベ

ギャッベは、イラン南西部ザクロス山脈で暮らす 遊牧民が織りあげる絨毯です。
遊牧民の厳しい暮らしと共に、ギャッベは生まれ、今や世界中にファンがいる生活工芸品です。
ギャッベが生まれた国、イランとはどのような国なのでしょうか?
今回は、ギャッベが生まれる国イランについてみていきます。

イランの地理と特徴
イランは、「イラン・イスラム共和国」が正式名称です。
イランは、西アジアに位置し、北はカスピ海、南はペルシャ湾に面しています。
日本の4倍ほどの広大な国土を持つ国であり、アルメニア、トルコ、イラク、トルクメニスタン、アフガニスタン、パキスタンと国境を接しています。
主に、平原地帯、高原地帯、山岳地帯に分かれ、それぞれの地域で特徴的な文化や暮らしが根付いています。
カスピ海を臨む平原地帯
カスピ海沿岸やペルシャ湾沿岸の平原地帯は、漁業や農業が盛んに行われています。
カスピ海で獲れるキャビアは世界中に輸出されています。
首都テヘランに居住する人たちのリゾート地としても開発が進んでいます。


首都テヘランのある高原地帯
イラン高原は、乾燥地帯で降水量が年間を通し少なく、砂漠や塩湖が広がっています。
首都テヘランは アルボルズ山脈の南麓にあり、高原地帯に属しますが、カスピ海まで3時間ほどの場所にあり発展しています。
交通の便も大変良く、大都会ながらも世界遺産に指定されている歴史的文化も残る都市で、観光客にも人気があります。


テヘランのバザールは中東最大のバザールで、装飾品や香料、絨毯や日用品など中近東のエネルギッシュな文化を感じることができます。



遊牧民が住む山岳地帯
山岳地帯はアルボルズ山脈、ザグロス山脈など、標高の高い山脈がそびえたっています。
ギャッベを紡ぐ遊牧民たちは、まさにこの山岳地帯で生活をしています。
この地域は、朝晩や夏と冬の気温差が激しいことで知られます。
この山岳地帯でギャッベは生まれます。


山岳地帯の遊牧民は、定住せずに家畜を連れて移動しながら生活します。
居住は主にテントなどで、家財道具も折りたたんで持ち運べる布や織物といった移動のしやすいものです。
先述したように、寒暖差の厳しい山岳地帯の気候では、寒さから身を守る生活必需品としてギャッベは使われています。
生活の中から生まれたギャッベですが、厳しくも工夫を凝らした独自の生活や風土を伝統と共に色濃く今世に伝えています。
その評価は文化的要素も高いとされ、カシュガイ族伝統の「イラン南西部・ファールス州の絨毯織り技術」は2010年ユネスコ世界無形文化遺産にも認定されました。


ギャッベが生まれる国、イラン
イランの国について触れてみました。
一度は訪れてみたくなりますね。
イランという一つの国土の中に、とてもバリエーションに富んだ気候の違いがあり、周辺諸国からの影響を受けながら築かれた熟成されたであろう、独自の文化があります。
山岳地帯で紡がれた遊牧民たちの牧歌的な暮らしぶりが、ギャッベという作品を通して感じることができます。
これが、ギャッベが世界中で人気の理由です。
ガゼボでは、遠い中東の地イランからはるばるやってきたギャッベを多数取り扱っております。
ぜひ、一度本物の上質なギャッベに会いにきてくださいね。